こんにちは、キムにぃです。
2023/6/28にAnchorにて第19回を配信しました!
「キムラ夫婦のながら晩酌」は、酒飲み夫婦が晩酌しながらだらだら喋る雑談ラジオです。
良かったらぜひ聴いてくださいね。
今回は全国の働く皆さんなら全員に関係する、あのニュースを取り上げてみます。
19杯目のテーマは「ふるさと納税の光と闇」です。
ふるさと納税が増税につながるってマ??
2023年6月25日に、幻冬舎ゴールドオンライン様から「ふるさと納税」が”増税”につながる?「97億円の税収流出」「経費率46.4%」が示す「今後の課題」という記事が出ました。
97億円?ふるさと納税のせいで増税??などと気になるニュースですよね。
今回はこちらを紐解いていきたいと思います。
ふるさと納税の光と闇
ふるさと納税はご存知でしょうか?
そう、2,000円払って年収分?寄付すれば特産品がもらえるあれです!
※ほんとはこんな仕組みじゃないから間に受けないでくださいね笑
2008年から始まったふるさと納税ですが、近年では認知が広がっており利用者数も増えつつあります。
ふるさと納税利用者=納税者にとっては得しか無さそうなふるさと納税ですが、近年では負の側面もピックアップされるようになりました。
ふるさと納税の本来の目的
ふるさと納税は本来、「地方と大都市の格差是正」などを目的として始められました。
簡単に言えば、過疎化が進み維持できなくなる地方自治体を救うため「返礼品を餌に大都市圏へ集中する税金をぶん取っていい」ことにしたのです。
特に日本は東京一極集中が加速し続けているため、基本的には東京の税収を地方にばら撒きましょうねという、ある種の東京イジメみたいな側面を持っています。
世田谷区が悲鳴を上げている
さて2023年6月22日に、制度の被害者である東京都世田谷区が「97億円も税収が流出してて、これ以上はもう耐えられないです」といった趣旨のプレスリリースを出しました。
その上で、ふるさと納税に限度額を設けたり税金で補填するなどを国に訴え続けるとしています。
しかし現状を客観的に見れば、まさにふるさと納税の狙った状況そのものと言っていいでしょう。
世田谷区は2021年度における歳入が約3,766億円で、今回減る見込みの97億円はそのうち約2.6%に相当します。
ふるさと納税を立案した方が、どれくらいの税収インパクトを想定していたかは分かりませんが、3%弱というのはとても妥当な数字に思います。
ただ世田谷区の1年収支を見るとプラス約30億円程度なわけで、最悪は税収減少で赤字化→地方税増税というコンボを決めにいくかもしれません。
そうなったらほんとは増税よりまず予算縮小すべきでしょうが、まあやらんでしょうね…。
普通の企業ならまず人員整理して人件費を抑えるところですが、公務員だと法律上それが中々難しいという事情もありますしね。
ふるさと納税の経費率がヤバい
自治体がふるさと納税をしてもらうために、より高価で魅力的な特産品を用意して販路を確保して広告をしっかり打って…など、なんだかんだでお金=経費がかかっています。
過去には高額還元率過ぎて制度から外される自治体が出たほどです。
総務省は2019年に、過度な返礼品競争を抑えるために経費率を5割以下とするルールを設けました。
しかし実際には報告義務のない、いわゆる隠れ経費込みで5割越えという、ルールを”柔軟に解釈する”自治体が多発しており、今なお問題視されています。
性善説に基づいたルールを踏み外す自治体が多くなれば、今後は厳密なルールが適用され総務省の指導もより厳しいものとなっていくでしょう。
ふるさと納税は日本経済に貢献しているのか?
さて根本的な疑問ですが、ふるさと納税ははたして日本経済に貢献しているのでしょうか?
ふるさと納税総合研究所によれば、「ふるさと納税受⼊額8,302億」に対して約3倍の「2兆8,044億円の経済効果」があったと試算されています。
ただしこの試算はサンプル数が極めて少ないため、うかつに信頼することはできません。
またふるさと納税受入額分の税収を”本来の自治体が利活用した際の経済波及効果”には言及・比較されていません。
なのでキムにぃ個人としては、ふるさと納税の是非についてはまだ分からないし、今後政府なり行政なりが分析して結論を出す必要があると考えています。
もし分析の結果、日本経済にとってネガティブであれば制度終了も止むを得ないですね。
最悪そうなるまでは、しっかりとふるさと納税を利用してお得に返礼品をいただいておきましょう!
第19回のお酒について
第19回放送は、世嬉の一(せきのいち)酒造様の「金蔵」と「赤蔵」をお供にお送りしました。
こちらは、大正7年創業の老舗蔵元である世嬉の一酒造様が仕込んだプレミアムビールです。
ジャンルとしては「金蔵」がピルスナー(ラガー)、「赤蔵」がレッドエールとなるようです。
「金蔵」の味わいとしては、我々が慣れ親しんでいるラガーという感じです。
ホップの苦味をやや強く感じつつ後味がキレる感じは、例えて言えばキリン一番搾りとサッポロエビスの中間を思わせ、暑い日の一杯目に選びたいようなビールです。
対して「赤蔵」は公式に”苦味は弱め”と書かれている割には、甘い香りとともにかなり本格的なホップの苦味が混在し、個人的にはIPAに近いように思います。
強烈な風味が特徴のクラフトビール「インドの青鬼」をまろくさせたような、「日本の青鬼」とでも呼びたい味わいですね。
これらは蔵元様の直送通販サイトから入手可能ですので、ご興味があれば週末のご褒美にぜひ取り寄せてみてくださいね。
最後に
今回は「ふるさと納税の光と闇」というテーマを取り上げてみました。
利用者からしたら、ふるさと納税は本当にお得な制度でぜひ利用したいところです。
一方で自治体から見ると税収の奪い合いという側面もあり、実際に税収減で苦しんでいる声があります。
物事には見る位置によって多面性がある、ということを再認識させられるニュースでしたね。
さてキムラ夫婦のながら晩酌はこれからも毎週水曜深夜配信で更新していきます。
皆さんの暇つぶしになるように色々なテーマでお話ししますので、どうぞお楽しみに!
夫婦共有アカウントでTwitterもやっておりますので、ご興味がある方はフォローしてくださいね。
それではまた!
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