第23杯目「土用の丑の日!うなぎ文化を知る!!!」

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こんにちは、キムにぃです。

2023/7/26にAnchorにて第23回を配信しました!

「キムラ夫婦のながら晩酌」は、酒飲み夫婦が晩酌しながらだらだら喋る雑談ラジオです。

良かったらぜひ聴いてくださいね。

今回は久しぶりにニュースではなく、日本の食文化を取り上げてみます。

23杯目のテーマは「土用の丑の日!うなぎ文化を知る!!!」です。

うなぎ専門店のうなぎは美味かった

「いきなり自慢かよ」と思われるかもしれませんが、なんとキムラ夫婦、先日初めて自分たちのお金でうなぎを食べてきました

せっかくだからと贅沢に頼んだというのもありますが、2人で会計¥14,000…クレカを差し出す手が震えちゃう。

でも、やっぱり専門店のうなぎは本当に美味かったですねえ。

もちろんスーパーのうなぎやすき家、かまどやの限定メニューも美味しいですけどね!

うなぎのことってご存知ですか?

キムラ夫婦、うな丼を待っている間に、はたと気づきました。

「自分たちってうなぎのこと全然知らなくない…?」と。

皆さんうなぎの知識ってあります?

我々は「数が減ってるんだよね、でも養殖も難しいらしいねー」って程度しか知りませんでした。

うなぎ料理は日本を代表する食文化の一つなのにこれはマズい、ってことで折角だから色々調べてみました。

「そういや、自分も知らんなぁ」という方は、ぜひそのうなぎの蘊蓄をお聞きください。

ワタシ、頑張って調べたので笑

そもそもうなぎ本来の旬は夏じゃない

まず最初にびっくりしたのは、本来うなぎの旬は土用の丑の日(7月中旬〜8月初旬)じゃないこと。

天然のうなぎは冬眠をするので、寒くなる前に餌をいっぱい食べて栄養を蓄えます。

つまり一番脂が乗るのは冬眠直前の10月〜12月頃であり、ここが本来のうなぎの旬です

そして5月頃から活動を再開し8月過ぎた頃にようやく冬眠で痩せた身が回復し始めるので、実は土用の丑の日に天然うなぎを食べると身質が悪いまであり得ます。

一方で養殖うなぎはどうかというと、土用の丑の日前後が最大の旬となります。

これはうなぎ需要が最も高いこの時期に、最もうなぎの身体が仕上がるように飼育するからです。

天然が良くて養殖が悪いってのは、少なくともうなぎには当てはまらないようですね。

国産うなぎはほぼ全て養殖モノ

とは言え、我々が見かけたり天然うなぎを謳う店以外で食べる国産うなぎは全て養殖モノです。

なぜなら市場に出回ってるうなぎの99%が養殖モノだから

利根川・四万十川や浜名湖などのうなぎの産地として知られる地域以外では、天然うなぎを食べられる機会はそうそう無いでしょう。

あっ、東京は別ですよ。

あそこは日本の高級品が全部集まるので。

もし天然うなぎを食べたい場合は産地周辺のうなぎ屋に行くか、天然うなぎにこだわったうなぎ屋を探すしかありません。

天然うなぎはどうやって漁獲されているの?

天然うなぎは、マグロなどでお馴染みの延縄漁や昔ながらの鰻筌(うなぎうけ・うなぎせん)と言われる竹筒漁法で漁獲されます。

しかし今の日本人の、特に爆発的に需要が増える土用の丑の日付近の消費量には全く及ばない漁獲量しかありません。

それでもうなぎを食べたい日本人の執念が、養鰻技術の発達に繋がっていった訳ですね。

完全養殖化はできているの?

うなぎの養殖は、シラスウナギという稚魚を半年〜1年半ほどかけて成魚まで育てあげる方式です。

うなぎの生態は未だに分からない部分が多いらしく、特に人工授精〜産卵、孵化(仔魚)〜稚魚の間の管理が難しいとのことです。

しかし実は、2010年時点で完全養殖そのものには成功しているのです(日本が世界初)。

ただしまだ商業ベースに乗るほどの大量生産化には程遠いようで、水産庁としては2050年に実用化を目標としているようです。

うなぎの蒲焼価格

高級食材の代名詞でもあるうなぎの蒲焼。

過去から今までで価格はどう変わっているのでしょうか?

年次統計様より引用

元データは総務省発表のもの(スーパーでの小売値)で、2023年6月現在では¥1,400台を推移しています。

こう見ると結構激しく乱高下していますが、その原因についてはちょっと分かりません。

また名店と呼ばれるうなぎ屋の並うな丼やうな重の価格をいくつか調べましたが、現在は¥4,000〜¥6,000のレンジで動いているという印象です。

店で国産うなぎを喰いたきゃ5千円札を用意しろ、という感じでしょうか。

千円前後で提供しているすき家吉野家のありがたみに泣けてきますね。

中国産ですけど。

関東風と関西風

うなぎの蒲焼の調理の仕方には関東風と関西風があります。

具体的に言えば関東風は背開きして素焼き→蒸し→仕上げ焼きという工程に対して、関西風は腹開きからのひたすら焼きという工程らしいです。

江戸は武家社会かつ気が短い人が多かったので、切腹じゃない背開きかつ素早く提供できる蒸し焼き(頼まれたら仕上げ焼きだけする)の文化が発展したとか。

逆に関西は商人文化なので、腹を割って話そうという意味で腹開き、商談の時間があるから長い焼き時間も待てるよっていうのでこうなった説があるみたいです。

本当かどうかは知りませんが、歴史の古い食文化はこういうのがあるから興味深いですよね。

関東風と関西風の境界線

関東風関西風とはいっても、その境界は「静岡県浜松市に流れる天竜川」という説があるようです。

だから浜松市のうなぎ屋さんは関東風と関西風が混在してるんだとか。

浜松市に行く機会があれば、「関東風と関西風を食べ比べ」なんてのも楽しそうですね。

うなぎの刺身って食べられるの?

そこに新鮮な魚があれば、刺身で食べてみたいというのが魚好きというもの。

しかしうなぎの刺身って食べられるのでしょうか?

結論を言えば、ネット購入したり自分ですれば可能です。

そもそも、うなぎを含むウナギ目の魚類(ハモやウツボ、アナゴなど)には、ある種の血清毒があることが知られています。

一見、生では食べられ無さそうですよね(加熱すれば毒は消えますのでご安心を)。

でもマウスのLD50から類推すると、実はうなぎ毒での成人の致死量は血清800〜1,000mlとなります。

これはウナギ業者がわざわざうなぎの血を貯めて一気飲みしなければ到達しないような量です。

ただし一応毒は毒であり、致死量に至らなくとも嘔吐などの症状は出る場合があるので自己責任でいきましょう。

ちなみに調べた限りうなぎ調理には特別な資格は要らないようなので、中毒が出たとしても店側に法的な責任は無さそうですね。

第23回のお酒について

第23回放送は、プラム食品株式会社様の「JAPANESE CRAFT GIN 熊野」と「JAPANESE BLENDED MALT WHISKY 熊野」をお供にお送りしました。

以前に和歌山旅行に行った際に見かけた小瓶のセットを飲んだんですが、これがとんでもなくクセ者でした…。

気になるお味は?

まず「JAPANESE BLENDED MALT WHISKY 熊野」から。

こちらはスコッチモルトとジャパニーズモルトを合わせてミズナラ樽熟成をさせたものとのことです。

味としては本当に無難なブレンデッドウイスキーという感じで、正直に言えば良くも悪くも無個性といった感じです。

さっぱりと飲めるウイスキーで、シングルモルトのクセがちょっと苦手という方には向いているかもしれません。

そして「JAPANESE CRAFT GIN 熊野」、こっちがやべえです。

日本のボタニカルを19種類配合したらしいこのジンは、一言で表現すると車の芳香剤です。

五香粉を思わせる強烈なボタニカル(notハーブ系)の香りから始まり、ジンというよりウオッカに近いさっぱりとした味わい、そして後味はアメリカのお菓子や歯磨き粉にありそうなミント系です。

「な 何を言ってるのかわからねーと思うが おれも何を飲まされたのかわからなかった・・・」

もうね、お口が完全にポルナレフ状態です。

ジン自体初めてっていう方には絶対に飲ませないでください、ジンを嫌いになっちゃいます。

逆に「俺ジンにハマっちゃってさあ、もう普通のジンだと満足できないんだよね」なんて人が近くにいたら、喜ばれると思うのでぜひお土産として渡してみてください。

最後に

今回は「土用の丑の日!うなぎ文化を知る!!!」というテーマを取り上げてみました。

日本に古くからあるうなぎ文化。

調べてみると先人の苦労や、今日に至るまでの養殖や調理技術の研鑽が見て取れます。

今年の土用の丑の日は、こんな蘊蓄を語りながらうなぎを食べてみてはいかがでしょうか笑

さてキムラ夫婦のながら晩酌はこれからも毎週水曜深夜配信で更新していきます。

皆さんの暇つぶしになるように色々なテーマでお話ししますので、どうぞお楽しみに!

夫婦共有アカウントでTwitterもやっておりますので、ご興味がある方はフォローしてくださいね。

それではまた!

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